2013年10月16日水曜日

【注目ニュース】フランスのMOOCポータル / JMOOC設立 / 近畿大付属高の反転授業


・フランス高等教育・研究省がedXベースのMOOCポータルを開設

フランス高等教育・研究省がedXプラットフォームをベースとしたMOOCポータルを開設した。フランスの100を超える機関がこのポータルを使って、来年1月に20コースのオンラインコースを開講する。

edXは、これは政府機関がオンライン教育を受け入れた(embrace)最初の事例であり、edXプラットフォームが採用されたことは、オンライン教育とオープンソースプラットフォームであるedX(code)の力を証明するものだ、と発表している。フランス高等教育・研究省によれば、このMOOCプラットフォームはedXとは独立して運営されるとのことである。

今後、国レベルでもMOOCを活用したオンライン教育の推進が進むと思われる。また、edXのようなオープンソースプラットフォームがデファクトスタンダードとして定着することも予想される。

http://campustechnology.com/articles/2013/10/03/french-ministry-of-higher-ed-adopts-edx-platform-for-mooc-blended-learning-portal.aspx


・日本オープンオンライン教育協議会(JMOOC)の設立

日本におけるMOOCの普及団体「日本オープンオンライン教育協議会(JMOOC)」の設立が発表された。JMOOCでは、日本とアジアのための「学びによる個人の価値を社会全体の共有価値へ拡大するMOOC」の実現を産学の連携によって強力に牽引することを目指す。

記者発表等によれば、NTTドコモや株式会社ネットラーニング、住友商事や富士通などの特別会員を抱え、産学連携によりMOOCの普及を図ってゆくとされている。2014年春からは13人の講師によるMOOC講義も開講される。

協議会の設立により日本語のMOOCプラットフォームが立ち上がり、日本におけるオンライン教育の機会と可能性が拡がることを期待したい。

http://www.jmooc.jp/


・近畿大学附属高等学校における反転授業の事例

近畿大学附属高等学校では、新入生1048人にiPadの購入を義務づけ、デジタル教科書や反転授業を導入した教育を展開している。

英語では、反転授業を導入することで英語を使用する時間を増やすことを目指している。授業の解説ビデオを録画録音ツールで作成して補習などに活用し、LMSにアップロードすることで自宅でも視聴できるようにしている。授業は英語で行われ、デジタル教科書を使って発音の繰り返しや英語を視聴する時間を増やしている。数学では、反転授業の活動にジグソー法を取り入れ、生徒の学習内容の理解を深める工夫をしている。

少し前まで反転授業といえば海外の事例が多く取り上げられてきたが、国内での導入事例も徐々に増えてきた。反転授業の可能性や課題を探るためにも、先進校による継続的な実践に期待したい。

http://www.kknews.co.jp/maruti/news/2013/1007_5a1.html

2013年10月2日水曜日

【注目ニュース】MOOCリサーチペーパー公開 / 大学の教育ベンチャー育成 / 反転授業ガイド

・英国政府機関によるMOOCリサーチペーパー

英国のビジネス・イノベーション・職業技能省が、先月「The Maturing of the MOOC」(MOOCの成熟)というリサーチペーパーを発行した。

MOOCに関する様々な調査や論説から現況を明らかにし、単位認定やビジネスモデルの構築に関する検討を行った上で、英国政府の方針策定や将来研究に対する助言を行っている。

MOOCのコース完遂率からプロバイダの持続性に至るまで、広範な内容を扱っている。ペーパーの作成にあたり引用されている文献はウェブ上のニュースやブログが大半を占める。MOOCのトレンドを知る上で大変素晴らしい資料である。

http://ja.scribd.com/doc/171178784/Maturing-of-the-Mooc

・大学による教育ベンチャー企業の育成

米国のいくつかの大学において、教育ベンチャー企業を支援する取り組みが始まっている。
大学が教育ベンチャーの企業を支援する事業体(インキュベーター)を設立し、ベンチャー企業に対してオフィスを安く貸し出すなどの支援を行う。

ボストンにあるインキュベーターのLearnLaunchXは、7社のベンチャー企業を抱えている。また、ペンシルバニアのEducation Design Studio Inc.はペンシルバニア大学からの出資を受けて設立されたインキュベータで、ペンシルバニア大の教員とも協同しながら新事業を開拓する。

テクノロジーを教育に用いて改善することは、今までの大学のありかたそのものを変えてしまいかねないインパクトを持っているが、このトレンドを見過ごすことにもリスクがある。大学と近い場所で新しい取り組みをビジネスとして育て、大学にも利益をもたらすことが期待されているようだ。

http://chronicle.com/article/Colleges-Join-the-Ed-Tech/141775/?cid=at&utm_source=at&utm_medium=en

・教員向けの反転授業導入ガイド

初中等教育から高等教育に至るまで、講義による知識習得をオンライン教材で済ませ、教室ではディスカッションや問題解決学習など知識を「使う」活動を取り入れる反転授業の導入が拡がっている。これに伴い、教員に向けて反転授業のメリットや導入方法を紹介するガイドが、徐々に増えてきた。

このガイドでは、反転授業を取り入れるメリットとデメリットを整理した上で、導入にあたってのコツ(Tips)を紹介している。反転授業について知りたい、試したい教員にとってよいヒントになりそうである。

http://elearningindustry.com/the-flipped-classroom-guide-for-teachers