2013年8月5日月曜日

今週の注目ニュース(8/4)


・デジタルバッジの導入のポジティブな効果

教育機関において「デジタルバッジ」の導入が積極的に検討されている。デジタルバッジは、学習者がある内容について習得したことを示すもので、学習者の個人ページやLinkedinのようなサービスのマイページ上に、通常バッジを模した画像で表示される。このバッジをクリックすると、リンク先でそのバッジの発行者やバッジの発行条件、またその学習者が習得のために行った活動を証明する情報が表示される。このようなバッジシステムの仕組みにMozilla Open Badgesがあり、誰しもがこのようなバッジを発行できるような仕組みやツールが提供されている。

米国ニューヨーク市のTransfer Schoolsは、高校をドロップアウトした学生が高校単位を取得できる学校で、15000人ほどが在籍している。この学校で大学や社会で必要なデジタルリテラシーをオンラインで学ぶコースを受けると、デジタルバッジが取得できる。このコースを2000名を超える学生が受講した。調査から、バッジの授与が学生の積極的な参加や粘り強さを高める効果が示された。

デジタルバッジは学習者のさまざまな学びの成果を社会において可視化するシグナルとして有効だと考えられている。今回の事例が示す通り、学習者のやる気を高めるツールとしても効果がありそうだ。

Digital Badges for Microcredentials, Student Engagement & Persistence | The Sloan Consortium http://sloanconsortium.org/effective_practices/digital-badges-microcredentials-student-engagement-persistence


・カリフォルニア州のオンライン教育促進法案が棚上げに

米国カリフォルニア州で、オンライン教育の大学利用を促す法案(SB520)が棚上げされることになった。この法案は6月に議会を通過したもので、州内で大学向けのオンライン講義の制作に補助金を与え、需要の高い1、2年次のコースを20講義程度作ることを目指していた。CourseraやUdacityのような企業と連携することも認められていた。

教員の労働組合から強い反発があったことが理由の一つとされている。オンライン教育によって大学教育のあり方が変わりつつあるが、これに反発する向きも少なくない。両者の衝突を示す事例として興味深い。

California Puts MOOC Bill on Ice - Wired Campus - The Chronicle of Higher Education http://chronicle.com/blogs/wiredcampus/california-puts-mooc-bill-on-ice/45215


・カリフォルニア大学で教員の学術論文にオープンアクセスを適用

米国カリフォルニア大学の10のキャンパスでは、大学教員の学術論文にオープンアクセスを適用して年4万件にわたる学術論文を公開することになった。論文には二次利用の範囲を示すクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが掲示される。また、教員からの申し出により一定期間の公開を控える選択肢も用意されている。

Open Access Gains Major Support in U. of California's Systemwide Move - Research - The Chronicle of Higher Education
http://chronicle.com/article/Open-Access-Gains-Major/140851/