2013年4月27日土曜日

今週の注目ニュース(4/27)


■rSmartの学習管理部門を朝日ネットが取得

クラウド型LMSであるmanabaを提供する大手プロバイダASAHIネットが、Sakai LMSを使ったソリューションを提供するrSmartの学習管理部門を取得した。
ASAHIネットはmanabaとSakai双方の世界展開を進める。rSmartはオープンソースの大学教務・研究・財政管理システム「Kuali」に注力する。rSmartがこれまで担ってきたSakai CLEのサポートは継続されるとのこと。

http://www.prnewswire.com/news-releases/asahi-net-international-acquires-the-sakai-division-of-rsmart-202504191.html


■アマースト大学がEdXに加入「しない」ことを決定

米国の名門カレッジであるアマースト大学は、ここ暫くEdXでMOOCs公開について議論をしていたが、学内での議論の結果、取りやめとなった。MOOCsの公開がきめ細やかな教育を目指す学風に合わないとの意見や、自分たちはEdXの「実験」に使われるのではとの疑念もあったと言われている。
アマースト大学は自らの手でオンラインコースを開講する方針。MOOCsプロバイダと大学の関係を考える上で、興味深い事例である。

http://www.insidehighered.com/news/2013/04/19/despite-courtship-amherst-decides-shy-away-star-mooc-provider


■インドにおけるオンライン教育への期待

インドにおけるMOOCsの普及が高等教育の機会拡大につながるという議論。オンライン教育の普及を強く肯定している。

http://newindianexpress.com/education/edex/A-quantum-leap-with-virtual-classrooms/2013/04/22/article1548847.ece


■能力に基づいた学位・単位授与の拡がり

サザン・ニュー・ハンプシャー大学のオンラインカレッジプログラム「College for America (CfA)」の学生に対して、連邦政府の奨学金を与えられることになった。CfAでは履修時間ではなく能力に基づいた(Competency Based Approach)評価によって、学生に2年制カレッジの学位を授与する。

同じように能力に基づいた評価を取り入れたオンライン大学として、ウエスタン・ガバナーズ・ユニバーシティ(Western Governors University:WGU)がある。WGUは能力に基づいた評価により単位を授与している。

オンライン教育が大学の学費を下げ、働きながら通う学生への門戸を広げる手法として期待されている。その中で、通常の大学のように授業履修によってではなく、学生の知識や能力を評価することで単位を与える手法が、今後増えてゆくかもしれない。

Competency-Based Education Advances With U.S. Approval of Program - Wired Campus - The Chronicle of Higher Education
http://chronicle.com/blogs/wiredcampus/u-s-education-department-gives-a-boost-to-competency-based-education/43439?cid=wc&utm_source=wc&utm_medium=en

2013年4月22日月曜日

今週の注目ニュース(4/21)


■破壊的イノベーションとしてのMOOCの可能性

MOOCsがクリステンセンの言うところの「破壊的イノベーション」であるかについての、「教育x破壊的イノベーション」著者らの論考がWiredに掲載されています。
彼らは、CourseraやEdXなどの大学によるMOOCは、高等教育のマーケットリーダーによる取り組みである以上、今の市場を破壊することはないと主張しています。むしろ、Khan AcademyやKnewtonのようなユーザ間の学習を促進するネットワークこそが、破壊的イノベーションの担い手として可能性があると述べています。

CourseraやUdacityのようなプラットフォーマーを、大学というマーケットリーダーの一部とみなすか外部とみなすかで解釈は異なりそうですが、興味深い議論です。

Beyond the Buzz, Where Are MOOCs Really Going? | Wired Opinion | Wired.com
http://www.wired.com/opinion/2013/02/beyond-the-mooc-buzz-where-are-they-going-really/


■適応学習(Adaptive Learning)への期待と学習履歴データ活用

学習履歴データをもとに、学習者それぞれの能力に合わせた学習課題を与える「適応学習(Adaptive Learning)」が注目されており、いくつかの教育関連の企業が適応学習を取り入れた学習ツールを販売しています。ゲイツ財団は、大学がこれらのツールを選ぶ上で参考となる調査を行い、ツールの比較などの結果をまとめたレポートを公開しました。

Gates foundation helps colleges keep tabs on adaptive learning technology | Inside Higher Ed http://www.insidehighered.com/news/2013/04/04/gates-foundation-helps-colleges-keep-tabs-adaptive-learning-technology

・レポートの入手はこちらから
Research : Education Growth Advisors
http://edgrowthadvisors.com/research/

■MOOCsを反転授業に活用する:カリフォルニア州立大学の事例

カリフォルニア州立大学サンノゼ校は、edXで公開されるMOOCsを反転授業に活用するプロジェクトを行なっています。受講生の合格率が、通常の授業では50%台だったものが、反転授業を取り入れることで90%台にまで上昇しました。これを受けて、カリフォルニア州立大の他のキャンパスにも拡大することになりました。なお、使われているMOOCsは、電子回路の講義「Circuits & Electronics」とのこと。MOOCsを大学キャンパスでの教育に活用する先行事例として、注目を集めそうです。

SJSU & edX Announce Major Expansion | SJSU News http://blogs.sjsu.edu/today/2013/sjsu-and-edx-announce-major-expansion/

サンノゼ校の事例を紹介したビデオも公開されています。