2012年5月7日月曜日

edXの発表:ハーバード大とMITによる「オンライン学習プラットフォーム」



MITとハーバード大が、オンライン教育のパートナーシップ”edX”を発表した。
MITは、先日"MITx"というオンライン教育プログラムを発表していたが、今後MITxはedXの一部として運営されることとなる。近々、ハーバード大も"HarvardX"という教育プログラムを開始するようだ。

edXは、誰でもオンラインで有名大学の授業を受けれるようになるサービスという観点から、OCWに代表されるような、これまで大学が行ってきた活動と同列に見られるかもしれないが、本質は大きく異なる。
edXは、OCWのような教育コンテンツの公開だけでなく、それらを用いてオンラインで教授学習を行うことができる「オンライン学習プラットフォーム」である。具体的には以下のような特徴が挙げられる。
  • 出版モデルから学習環境の提供へ
    OCWのような教育コンテンツの公開に留まらず、授業やテスト、認定証発行など大学で実際に行われる教授学習をオンラインで行える「学習環境」を提供する
  • 大学が設立したオンライン教育専門の非営利団体
    両大学が合計で6千万ドルを出資して、大学の外にオンライン教育を専門に行う非営利組織を作る。学習者は小額の学費を払う。OCWは地域にもよるが、寄付団体や政府による資金援助で立ち上げられることが多かった
  • edXを基盤に、オンライン教育を改善する研究を行う
    両大学はedXを運営しながら、どのように生徒が学び、どのようにテクノロジが効果的な教授をキャンパスとオンラインで手助けするかを研究し、今後の様々な取り組みにフィードバックされる
edXは他にも興味深い特徴を持っているが、発表直後に飯吉先生@京都大学がTweetされたように、まさしく「高等教育2.0」を支える土台(プラットフォーム)としての可能性を持っているように感じる。OCW誕生以降、オープンエデュケーションの実践においては多種多様な試みがなされてきた。edXの発表は一つの大きな転換点として、今後記憶されてゆくように思われる。

Twitter / @iiyoshi: MITとハーバードが次世代オープンエデュケーション・ ...
MITとハーバードが次世代オープンエデュケーション・プロジェクトで大連立。 http://bit.ly/Jp4hAV これで http://www.coursera.org とも相まり、オープンエデュケーションは本格的に新しいフェーズに入った。高等教育 2.0に、また一歩近づく。

edXについては、後日解説記事を掲載します。

edX - Home
http://www.edxonline.org/

Educating Harvard, MIT — and the world | Harvard Gazette
http://news.harvard.edu/gazette/story/2012/05/edx_press_conference/

MIT and Harvard announce edX - MIT News Office
http://web.mit.edu/newsoffice/2012/mit-harvard-edx-announcement-050212.html

両校の代表者による共同記者会見の様子を、以下ビデオで見ることができる。
http://www.ustream.tv/recorded/22290026