2012年3月7日水曜日

インフォーマルな学びの成果を示す「認定バッジ」の未来

オンラインでのインフォーマルな学びの成果を示す「認定バッジ」についての論評。本サイトでも、Mozilla Badge Projectに代表されるオンライン認定バッジについては、以前取り上げた。


OpenEducation Update JP: オンライン学習グループが発行する「認定バッジ」
http://oedupdate.jamsquare.org/2012/01/blog-post_11.html

大学の学位とは異なり、オンラインでインフォーマルに学ぶにあたり、学びの「裏付け」となるものは出しにくい。そのため、学習の成果である能力や技術があることを証明する「認定証」を出すことが、それらの成果によって仕事や就職の機会を得るために役立つと考えられている。

現状、このような認定バッジを、大学の学位など「正式(formal)」な認定と比べてどのように扱うかは、雇用者側の判断に委ねられている。オープンエデュケーションを社会との「つながり」を持ちながら拡げるためには、このような「認定バッジ」が学位などと近いレベルで扱われることが重要となる。

学位や学歴によって働き手の比較が行われることは、市場における「シグナリング」の考え方に近い。インフォーマル学習のような非正規の学びは、学習成果のシグナルとしては十分な認知を得ていないのが実情である。しかし一方で、いわゆる「学歴社会」と呼ばれるような、正規の教育機関による学位が安定したシグナルとして発揮される状況も、近年変化しつつある。

遠くない将来、「フォーマルな学び」と「インフォーマルな学び」が、よい形での緊張関係を持ちながら補完し合う関係になることも考えられる。より多様で、変化を許容するキャリア設計が求められるこれからの職場環境にも、このような状況は合致している。オープンエデュケーションが、単なる「閉じられた」個人の学びで完結するのではなく、より社会と接続された形での成果につながることを期待したい。


Will Informal Learning Carry the Same Weight as College Degrees? | MindShift
http://mindshift.kqed.org/2011/12/will-digital-badges-carry-the-same-weight-as-college-degrees/