2012年2月28日火曜日

テクノロジを講義に積極的に取り入れた教授の「変容」

A Tech-Happy Professor Reboots After Hearing His Teaching Advice Isn't Working - Technology - The Chronicle of Higher Education
http://chronicle.com/article/A-Tech-Happy-Professor-Reboots/130741/


テクノロジを積極的に講義へ取り入れてきた大学教授の「変容」をとりあげた記事。
Wesch教授はこれまでYouTubeやTwitterを大学の講義に取り入れ、成功してきた。彼の講義の模様は以下動画に詳しい。



しかし、Wesch教授は他の教授が自分の講義方法をまねても、うまくいかないことに気づきはじめた。彼はある時、彼はテクノロジを全く使わずとも、生徒と良好な関係性を築き素晴らしい講義をしている教授の講義を見学し、感銘を受ける。その結果、テクノロジをどう使うかではなく、どのように教師と生徒をつなげるかが大事であり、教師からの"message"である知識そのものよりも、"messenger"である教師自身の興奮や情熱が、学生を刺激することに気がついた。

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(以下引用)

...Mr. Wesch is not swearing off technology—he still believes you can teach well with YouTube and Twitter. But at a time when using more interactive tools to replace the lecture appears to be gaining widespread acceptance, he has a new message. It doesn't matter what method you use if you do not first focus on one intangible factor: the bond between professor and student.

…Wesch教授はテクノロジを断ってはいない。彼はいまだYouTubeやTwitterを使うことでよりよく教えることができると信じている。しかし、講義にとって変わるインタラクティブツールを使うことがより受け入れられるようになった今、彼は新しいメッセージを持っている。まずはじめに、ある漠然とした要素 ー教授と生徒とのつながりー に着目しなければ、どんな方法を使うかなど関係のないことを。

(中略)

...At its best, Mr. Wesch believes that interactive technology—and other methods to create more active experiences in the classroom—can be used to forge that kind of relationship between teachers and students where professors nurture rather than talk down to students.

…Wesch教授は、インタラクティブなテクノロジーや、教室でより能動的な経験を作り出す方法というのは、教授が生徒に対し分かりやすい言葉で話すことと比べて、教授が育む生徒とのある種の関係性を築くために、多少使うことができるというのがせいぜいだと信じている。

(以上引用)
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現在サバティカルに入っているWesch教授は、彼の考えを著した本を書いている。

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彼の最新の考えが反映された本が世に出されるのが楽しみだ。
彼の教育とテクノロジについての考え方は、以下TEDxのレクチャにも詳しい。



2012年2月13日月曜日

MITxが参加者募集を開始:今季は認定証を無料提供


MITのオンライン学習プログラム「MITx」が履修者の募集を始めた。試行的に公開される「6.002x: Circuits and Electronics」は3月から6月まで開かれ、エンジニアが電子機器を開発する上での基礎的な内容が提供される。

参加する生徒は、宿題やテスト、ゲームスタイルの「バーチャルラボ」での活動を行い、全て「機械的」に評価される。受講した生徒には認定証が与えられる。今回はパイロット講義となるため、認定証は無料で与えられる。秋以降の講義では有料となる予定。

以下記事内に履修ページへのリンクがあります。ご興味を持たれた方は、チャレンジされてはいかがでしょうか。

MITx Opens Enrollment for First Interactive Online Course; Pilot Certificates Will Be Free - Wired Campus - The Chronicle of Higher Education
http://chronicle.com/blogs/wiredcampus/mitx-opens-enrollment-for-first-interactive-online-course-pilot-certificates-will-be-free/35396


MITx 6.002
http://mitx.mit.edu/

無料のオンライン講義を公開する新興企業


オンライン上で無料で講義を公開する取り組みは、大学によるオープンコースウェア(OpenCourseWare: OCW)が代表的だが、最近では大学出身者とベンチャー起業家が組んだ新興企業も参加しはじめた。

先日紹介したスタンフォード大学のオンライン講義「人工知能入門」を開いたSebastian Thurn教授は、大学のテニュア職を離れ、オンライン講義を無償で公開するサイト「Udacity」を立ち上げた。そのほか、同じくスタンフォード大でオンライン講義を開いたNg教授らは「Coursera」を開いた。

学生が立ち上げた例として、「GoodSemester」がある。これは登録すれば誰でもオンラインで講義を開講できる「ラーニングプラットフォーム」であり、サイト上では学び手にも教え手にもなることができる。将来的には、大学との単位互換を持たせることも目指されている。

「Udemy」は13人の教員により立ち上げられたサイトで、テクノロジーやビジネスに関する教材や講義ビデオを視聴できる。講義は一部有料となっている。

どのような分野の講義にニーズが集まるか、どのようにビジネスモデルを創り上げるのか、など、興味は尽きない。今後の動向に注目したい。

4 Start-Ups Are Offering Free Online Courses - Wired Campus - The Chronicle of Higher Education

http://chronicle.com/blogs/wiredcampus/4-start-ups-are-offering-free-online-courses/35355

2012年2月6日月曜日

スタンフォード大学のオンライン講義「人工知能入門」の解説

スタンフォード大学から公開されたオンライン講義「人工知能入門(Introduction to Artificial Intelligence)」についての解説記事。
この講義は無料で開講され、開講から1時間で5000人が登録するほどの人気を博し、結果として16万人以上が受講した。この講義を担当したThrun教授の同僚であるAndrew Ng教授は「Machine Learning」という別の講義を無料で開講し、こちらも10万人以上が受講した。

このような講義に対し修了証を与えるかについて、スタンフォード大学では議論が続いているが、今のところ大学が単位を与えることはないとされている。スタンフォード大学の工学部長James Plummerは、テクノロジを活用することは教育コストを大きく下げ、より多くの人々に教育機会を与えうると話す。これまでもスタンフォード大学ではオンライン学習や遠隔学習が続けられてきたが、今やテクノロジは「屈曲点(Inflection Point)」を超えた(訳注:新たな段階に入った、の意か)と話している。

先日、「Artificial Intelligence」を開講したThrun教授は大学のテニュア職を辞め、3人のロボット研究者やエンジニアとともに「Udacity」というベンチャーを立ち上げた。Udacityでは検索エンジンの制作やロボットカーのプログラミングなどの講義が開講される。大学からスピンアウトした珍しい形の教育活動として、今後注目される。

□元となる解説記事
Lessons and Legacies from Stanford’s Free Online Classes | MindShift
http://mindshift.kqed.org/2012/01/legacy-and-lessons-from-stanfords-free-online-classes/

□スタンフォード大学で公開された講義
Intro to AI - Course overview
https://www.ai-class.com/overview

Machine Learning
http://www.ml-class.org/course/auth/welcome

□Thrun教授らが立ち上げたベンチャー「Udacity」
Udacity - Educating the 21st Century
http://www.udacity.com/

□Thrun教授がテニュア職を辞めたことを紹介する記事
Professor quits Stanford to teach online - ITWeb Press Office
http://www.itweb.co.za/office/itweb/PressRelease.php?StoryID=226371

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追記(2012.2..10)
Thurn教授はUdacityの立ち上げに伴い、スタンフォード大のテニュア職を辞めたが、同大学にはテニュアでない研究教授として在籍し続けるとのこと。以下はChronicle.comの訂正記事。

Stanford Professor Gives Up Teaching Position, Hopes to Reach 500,000 Students at Online Start-Up - Wired Campus - The Chronicle of Higher Education http://chronicle.com/blogs/wiredcampus/stanford-professor-gives-up-teaching-position-hopes-to-reach-500000-students-at-online-start-up/35135

オープンコースウェアの活動をまとめたインフォグラフィック

オープンコースウェア(OpenCourseWare :OCW)は大学発のオープンエデュケーションとして代表的な活動の一つです。大学の講義で使われる教材やシラバス、講義ビデオをインターネット上に無償で公開しています。インフォグラフィックスにて、オープンコースウェアの歴史と活動の広がりをわかりやすく解説しています。先日発表されたMITxについても紹介されています。

Edudemic » How OpenCourseWare Has Changed Education

http://edudemic.com/2012/01/infographic-opencourseware-has-changed-education/